ダンスの発表会

4/30/2024

日常

t f B! P L


病気が分かってすぐ、数人の友人に病気のことを伝えたのだけれど、そのうちのひとりに「幼馴染が去年同じ病気になって、治療が始まった頃は大変そうだったのだけど、その後順調に回復して今は趣味のダンスを再開してるよ」という話を聞いていた。

そしてある日、その友達がダンスの発表会に出るから一緒に行かないかとお誘いをもらった。
※友達を「Yちゃん」、友達の友達を「Mちゃん」と記載します。


そのお友達は、術後はホルモン療法のみだったそうだ。

このときのわたしは、手術を終えたあと1年間の抗がん剤・分子標的薬が確定したばかりだった。手術のあと、ホルモン療法だけとなった場合には1年後元気に動けている可能性は高くなるが、わたしの場合、1年後もがっつり治療中であることは確定していて、1年後に元気に動けているかどうかすら怪しかった。


もちろんサブタイプがなんであろうと、癌になったのだから大変だ。どんな治療であろうとしんどい。辛い。
でも、しっかり治療に臨んでいくという決意はできてはいたものの、それでも未知の抗がん剤治療の恐怖はとても大きく、さらに「抗がん剤をやらなくて済んだ人はいいな」という気持ちがないわけではなかった。(治療をやりたくない、という話ではなく、サブタイプごとの再発率とかそのあたりも加味したうえでのいいな、です。念のため。)

だから、正直ダンスの発表会を観たときに気持ちがどう振れるかが分からなかった。告知直後に鬱っぽくなってしまって、そのあとちょっと立ち直ってきた頃にサブタイプがわかってまた沈んで、でもそこからせっかく「こっから1年数か月頑張ってくぞ」と立て直した気持ちが万一また崩れちゃったりしたらどうしようと。

それでも、良い刺激はきっとあるはずだと思い、一緒に行かせてもらうことにした。


大きな会場で、何組ものダンスチームが発表を行い、わたしはMちゃんの顔を知らなかったので、普通にダンスの発表会として楽しんだ。どのチームのダンスもユニークで迫力があって、すごく心が揺さぶられた。そして、この中の一人が去年同じ病気だったんだ。病気を乗り越えて踊ってるんだと思ったら、涙が出そうになった。
(でも隣のYちゃんが泣いてないから我慢した。笑)

発表が終わった後、Mちゃんに会うことができて、そこでYちゃんが泣きながら「おめでとう😭」って言うからもらい泣きしてしまった。本当によかった。頑張ったんだろうなあ。


そのあとは海を見に行った。良く晴れた気持ちいい日だった。
告知を受けて約2か月。しっかりお出かけらしいお出かけをしたのは初めてだった。

しっかり治療をしよう。そしてそれを乗り越えればまた好きなことを楽しめる。その日のために頑張ろう。改めてそう感じた日だった。


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